富山市の中心部より程良い距離感のところにある「栄新町の家」周辺は落ち着いた旧住宅地や昔からの小さな店舗も点在する、日本の普通の住宅地の代名詞のような雰囲気に包まれております。
南道路と西道路の角地となる敷地は約65坪。この敷地に求められた設計条件としては、車3台と自転車置き場、建物としては4つの個室と可能な限り大きなLDK。それと北陸エリアでは定番的な内容となりました浴室→洗面脱衣室→ファミリークローゼット→ランドリールームの動線。そして猫ちゃんと快適に暮らせること。
今回の設計アプローチとしては、面積的に大きくなりがちな設計要望を整理整頓をして、1階と2階のボリュームバランスを考えました。つまり1階が大きくなりすぎても、その逆も構造的、コスト的にTETTO CASAが求める「すべてのバランス中のベスト」にならないので慎重にそのバランスを整えました。そして、その求めたボリュームバランスを守りながら、それぞれの部屋の繋がりや大きさを落とし込みプランニングを行いました。その結果、廊下という存在を極力無くし、延べ面積と居室及び実務室の比率は相当高くなっております。
外観は、TETTO CASAのコンセプトである「深い軒」。西側の外壁面は極力窓も無くし、閉鎖的でありながらも落ち着いた雰囲気となりました。素材は渋い木目調のサイディングボード。軒裏も同様とし、シンプルでいて重厚なイメージとなるようにデザイン&コーディネートいたしました。
内装も外観と同様に、比較的ダークで落ち着いた色合い、素材をチョイスし内外共に同じテイスト間にて纏めました。リビングとダイニングの天井は最大限まで高くし、梁を出したデザインとしました。天井はダークな色として、まるでスタジオ的な雰囲気を醸し出しております。
大きなサッシュに燦々と陽光が降り注いでくれるLDK。猫ちゃんは陽だまりで気持ち良く日向ぼっこをするでしょう。
この家でご家族の皆様と猫ちゃんが健やかに過ごして頂けることを願っております。ありがとうございました。
建築概要
富山県富山市/家族構成: 夫婦+お子様2人/構造: 木造在来工法/敷地面積: 216.19㎡ (65.40坪)/建築面積: 56.31㎡ (17.03坪)/延床面積: 104.34㎡ (31.56坪)/竣工: 令和元年12月/設計:株式会社アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所/施工:TETTO CASA 富山(株式会社 藤井建設工業)